ベトナムの経済

    ベトナムの経済動向(2/2)

    5.  対ベトナム外国直接投資( FDI )

    1997 年のアジア通貨危機以降、ベトナムでは第 2 投資ブームが起こり、海外からの直接投資が急速に拡大した。 2007 ‐ 08 年はベトナムで史上最大の投資額を記録した。 2007 年の投資認可額(新規及び追加投資)は 203 億米ドルで、 04 ‐ 06 年の 3 ヵ年の合計額を上回ったが、さらに 2008 年の投資認可額は前年比、 205 %増の 640 億米ドルと急激に拡大した。また、実行した投資額は 118 億米ドルで、前年比 43 %増となった。

    2008 年は合計で 1,171 件もの新しいプロジェクトが認可され、 311 件の案件で追加投資が承認された。

    セクター別にみると建設業が 572 件(全体の 49 %)、投資総額 326 億米ドル(同 54 %)でトップとなった。次いで、サービスセクターが 554 件(同 47.3 %)、投資総額 274 億米ドル(同 45.4 %)が多かった。

    2008 年、 FDI 企業が新たに創出した雇用は 20 万人と言われ、ベトナム経済の躍進に大いに貢献した。

     

     

     

    6. 貿易収支

    ベトナムは、原油などの資源、米、ゴム、カシューナッツ、水産物などの一次産品の生産国であり、輸出の大部分をこれらが占めている。一方工業化の進展に伴い、機械設備、鉄鋼製品、石油などの原材料などの輸入が急増しており、恒常的に貿易赤字の状態にある。

    ベトナム産業貿易省の調べによると、ベトナムの 2008 年度の輸出金額は推定 629 億米ドルで、昨年対比 29.5 %増加、輸入金額は推定 799 億米ドルで昨年対比 27.5 %の増加となった。結果、貿易赤字は 170 億米ドルで昨年より 20.5 %増加した。

    2008 年度は、石油、米価格の上昇がもたらしたインフレによって、年間の貿易赤字も当初は 200 億米ドルを超えるのではとみられたが、 10 月以降商品価格の高騰も収まり、予想よりは赤字幅は大きくなかった。

    輸出金額の大きい順では、 ① 原油 ② 衣料品 ③ 水産品 ④ 米 ⑤ 木製品、一方、輸入金額の大きい順では ① 石油 ② 鉄鋼製品 ③ 繊維 ④ 電気電子製品 ⑤ プラスチックとなっている。

    2009 年度より精製所が稼動するが、ベトナムの貿易収支に大きなインパクトを与えることが予想される。

     

     

     

     

    ▼ベトナムの主要経済指標

    ( 10 億米ドル)

    2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 ( 予)

    GDP

    31.9 34.8 39.2 45.5 52.7 60.7 70.3 90.88(i) -

    GDP  成長率

    6.90% 7.10% 7.30% 7.80% 8.40% 8.20% 8.48% 6.23% 5.8%(iii)

    CPI インフレ

    -0.30% 4.20% 3.20% 7.90% 8.30% 7.50% 8.30% 22.97% 15.00%

    経常収支 /GDP

    2.10% -2.50% -4.90% -2.10% 0.40% 0.70% 0.20% - -

    財政バランス /GDP

    -5.40% -4.50% -4.70% -3.20% -4.90% -5.00% -5.00% - -

    貿易収支

    -1.2 -1.2 -3 -5.1 -5.5 -4.3 -12.4 -17.5

    外貨準備

    - 4.121 6.222 7.04 9.05 13.38 20 23.83(ii) -

    FDI (認可)

    3.224 2.757 3.068 4.156 6.84 12.004 21.347 64.011 20(iv)

    FDI  (実行)

    2.4505 2.591 2.65 2.8525 3.3088 3.9563 8.03 11.5 11(v)

    (出典:ベトナム統計総局、 (i)(ii)(iii)IMF 予測、 (iv)(v) ベトナム統計総局予測)